「お父さんと~お母さんと~お婆ちゃんと~、一番いいのは~おれっちの分で4個!絶対トパーズ4個採る!」
彼は大きな声でそう宣言して採集を始めた。
彼は宝探しをスタートしたばかりだが、私はもう素晴らしい宝物を発見してしまったのだ!
何と素晴らしい宝物だろう!私が見つけた宝石には、いくつかの結晶面があり、それぞれが独特の色でキラキラと輝いている。私はおもわず、誰にも気付かれないようニタリと笑ってしまった。
それぞれの結晶面をよく見ると、そこには次のような文字が書かれている。
私が見つけた宝物とは、彼の個性が表れた宣言であり、タイプである。つまり彼自身に関する貴重な情報なのだ。
このような情報は自分自身ではなかなか気付く事ができない。なぜならそれが当たり前だと思っているからだ。だからなおさら、こうしたことは当たり前ではなく、素晴らしい宝物であることを伝えてあげる第三者が必要なのだ。
自分を知るということは、必ずしも自分だけの力でできるものではないし、まして、何もせずに見つけることはなおさら困難である。
『自分を知る』という“宝物”は、これからの長い人生において大いに役立つに違いない。
学習面はもちろんのこと、何か新しいことに挑戦するとき、様々な情況で生かすことができるはずだ。
さて、彼はというと、早々に目標の4個を達成し、すでに気持ちは川底で発見したヤゴに向いていた。「おれのペットにする!」のだそうだ。