火のついているローソクの前から、息を吹きかける。当然火は消えるが、ローソクの前にペットボトルを置き、同様にして息を吹きかけるとどうなるか?
ほとんどの子ども達は『消えない!』という意見になる。
だから、やってみせると『え?どうして消えるの?』という顔になり、予想外の結果に、一瞬の沈黙が訪れる。
当然、空気の流れは見ることができない。では、どうするか?
たくさんのローソクを並べ、その前に色々な立体を置いて、息を吹きかけてみる。
間接的ではあるが、火が消えたり、揺れたりする事で、空気の流れを“見る”ことができるようになる。ブレインでの実験の様子だ。
子どもには本来『知的好奇心』が備わっている。
だからこそ、知りたいことは何でも質問し、分からないことはなんとか確かめようとする。面白そうなこと、やったことのないことには、何でも興味を示し、とにかく自分でやってみようとする。もちろん、好みも強さも方向も、様々ではあるが。
残念なことに、この学びの源とも言える知的好奇心は、成長するにしたがって弱くなってしまうのは、なぜだろう。はっきりしていることは、使わなければ衰えてしまうと言うことだ。
しかも、その状態が分かり難いからやっかいだ。なぜなら見ることも数値化する事もできないのだから。
しかしながら、それを見る方法はある。
子どもを自然の中に連れ出せばいいのだ。たっぷりと時間をとり、自由度の高い環境に置けば見える。子ども達の知的好奇心によって、色々なものが揺り動かされ、影響を受けるからだ。
少なくとも、私はいつもそうして観ているし、彼らは知らず知らずの内に、こうして磨いているのだ。